無農薬・無肥料栽培で健全に育てた安全性の高い野菜をめざして
現代の農業が引き起こす、人と環境に対する問題点
●肥料
●農薬
●種
現代の農業は肥料と農薬の使用により収量と品質を安定させています。農作物には残留肥料(硝酸態窒素)、残留農薬の恐れがあります。それぞれは微量なもので単一では長期的に摂取しても問題はないとされていますが、現代の様々な因子(排ガス、PM2.5、食品添加物、ストレス等々)と結びついて健康を害することが考えられます。また、土壌・河川・海への流出・環境汚染も考えなければいけません。
無肥料・無農薬で作られた作物は当然ながら残留肥料・農薬の値が非常に少なく、環境に対しても低負荷です。
当園の栽培において農薬、肥料、除草剤は使用しません。(購入苗から栽培したものはのぞく)
また、土壌におきましても10年間放棄されていたということで農薬・肥料の残留の心配も少ないと思われます。
お山の上なので近隣圃場からの肥料の流入もないと思います。
ただ、近隣からの農薬の飛散の心配があります。
当園は周辺を木々が囲んでおり、近隣の圃場とは最短の箇所でも20mの距離があってさらに防風林が並んでおり無農薬栽培向けの立地条件ではありますが、周辺の果樹園では農薬を散布します。畑にいて農薬の飛散が見えたりにおいを感じたりすることはありませんが、無農薬栽培農家としては一抹の不安は感じます。そういう意味では「完璧」な無農薬栽培ではないかもしれないということをお断りしておきます。
現代の種のことも注意しなければならない問題です。現在多くの農作物はF1(雑種交配)の種を使用しており中でも雄性不稔という技術が使用されているものも多いです。雄性不稔の種は無精子症(遺伝子に不具合)の作物から採種されており、人への影響が懸念されます。種苗メーカーは種袋にも雄性不稔の表記はしないので農家は気にせずその種で作物を作ります。そのままスーパーなどへ出荷され一般家庭でも普通に消費されています。。。
遺伝子組み換え・雄性不稔の作物を食べることがどのくらいの人へ影響があるのかはわかりませんが、できればまだ避けておきたい、子供たちからは遠ざけておきたいと考えます。
当園では固定種を中心になるべく自家採種していける体制を作っていきます。
当園の残留肥料(硝酸態窒素)について
農薬も怖いですが肥料も怖いです。EUでは食品中の硝酸態窒素の基準が設けられています。(日本にはない・・・・。)
当園で育てたほうれん草における残留肥料(硝酸態窒素)の検査を専門機関にお願いしました。
結果はEU基準の約1/50の値でした。
以下は検査機関からの頂いたメールです。ご参照ください。
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多田 伸治 様
いつもお世話になっています。
ご依頼いただいておりました検査品の検査結果及び、
EUの基準値との比較についてご連絡いたします。
第1512M005号
試料名:ほうれん草
検査項目 検査結果
硝酸態窒素 0.015 g/kg
EUの基準値について
EUの基準値は農水省の情報で、硝酸根としてほうれん草では
3,500mg/kgです。
今回の測定結果の硝酸態窒素を硝酸根に換算すると
66mg/kg になります。
EUの基準と比較して非常に低い値です。
日本の一般品と比較しても非常に低い値です。
以下は、私見です。検査のコメントではないことを御了承ください。
ご依頼の検査品ほうれん草は外観も緑色が濃緑色ではなく黄緑色でした。
硝酸態窒素の少ない特徴です。一般には、今回の値の10~50倍くらいの値です。
また、子葉が枯れずに残っており健全な生育をしているほうれん草であると思います。
無添加食品販売協同組合
検査センター
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参考(農林省)
http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/pdf/151202_nitrate.pdf
http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/syosanen/ganyu/